競走馬の調教（追い切り）の内容を数値化し、レースに向けた仕上がり具合やコンディションを評価する指標です。
レース本番でのパフォーマンスは、調教の質や内容に大きく左右されるため、調教指数を活用することで、馬の当日状態や上積みの有無を客観的に判断できます。
目次
なぜ調教指数が重要なのか？
- 調教の動きが良い馬はレース本番でも好走しやすい
- 叩き2走目や休み明けの馬の仕上がりを判断できる
- 強い負荷をかけている馬は勝負気配が高い
- 逆に、動きが悪い馬や軽めの調教は不安材料になる
調教指数の算出方法（概略）
調教指数は、以下の要素を基に総合的に評価されます。
調教指数 = (タイム評価 × タイム係数) + (調教内容評価 × 内容係数) + (動きの評価 × 動き係数) + (併せ馬評価 × 併せ馬係数)
算出要素の説明
- タイム評価: 調教での時計（特に終いのタイム）が速いかどうか
- 調教内容評価: 強め追い・馬なり・一杯など、負荷の強さ
- 動きの評価: フットワークの良さ、手応え、伸び脚
- 併せ馬評価: 併せ馬での先着・遅れや手応えの比較
調教指数の基準値目安
| 調教指数 | 評価基準 | 状態 |
|---|---|---|
| 90以上 | 仕上がり絶好調 | レース本番でも勝負気配が強く軸候補 |
| 80〜89 | 好調 | 安定感があり、連軸に最適 |
| 70〜79 | 標準的な仕上がり | そこそこの状態で押さえ程度 |
| 60〜69 | やや不安 | 調子落ちや仕上がり不十分の可能性 |
| 59以下 | 不安大 | 状態が悪く消しも検討 |
調教指数の活用法
競走馬の仕上がり具合やレースに向けたコンディションを数値で示す指標です。
馬の能力が高くても状態が悪ければ本来の力を発揮できないため、調教指数を活用することで、仕上がりの良い馬を見抜き、予想の精度を大幅に向上させられます。
1. 軸馬選びに活用する
レースで信頼できる軸馬を選ぶ際に、調教指数は非常に重要です。
仕上がりの良い馬は安定して好走する傾向があります。
活用ポイント
- 90以上: 絶好調で本命候補
- 85〜89: 好調で連軸に最適
- 80〜84: 標準的で押さえ程度
- 79以下: 状態不安で割引対象
実例
| 馬名 | 調教指数 | 評価 |
|---|---|---|
| 馬A | 92 | 絶好調で軸馬に最適 |
| 馬B | 87 | 連軸で信頼度高 |
| 馬C | 81 | 押さえ程度 |
| 馬D | 75 | 状態不安で軽視も検討 |
馬Aは仕上がり抜群で単勝・馬連の軸に最適です。
2. 休み明け・叩き2走目の仕上がりを確認
休み明けの馬は仕上がり具合が重要です。
- 調教指数が高ければ休み明けでも即通用
- 指数が低ければ叩き目的で軽視も検討
実例
| 馬名 | 休み明け | 調教指数 | 評価 |
|---|---|---|---|
| 馬E | 3ヶ月 | 90 | 仕上がり良く即勝負可能 |
| 馬F | 6ヶ月 | 65 | 叩き目的で評価下げ |
馬Eは休み明けでも好走が期待できますが、馬Fは割引が必要です。
3. 前走との比較で上積みを見抜く
前走からの調教指数の変化を比較すると、状態の上昇・下降を把握できます。
- +5以上の上昇: 上積みがあり狙い目
- ±3以内: 安定しており相手候補
- -5以上の下降: 調子落ちで割引
実例
| 馬名 | 前走指数 | 今回指数 | 評価 |
|---|---|---|---|
| 馬G | 80 | 88 | 上積み大で狙い目 |
| 馬H | 85 | 83 | 安定していて相手まで |
| 馬I | 78 | 70 | 調子落ちで割引必要 |
馬Gは上積みが大きく、馬券に組み込む価値があります。
4. 併せ馬結果で勝負気配を判断
併せ馬での動きは調子のバロメーターです。
- 併せ先着＋高指数: 勝負気配濃厚
- 併せ遅れ＋低指数: 状態不安
実例
| 馬名 | 併せ馬結果 | 調教指数 | 評価 |
|---|---|---|---|
| 馬J | 先着 | 90 | 仕上がり万全で軸候補 |
| 馬K | 遅れ | 75 | 状態面で不安あり軽視 |
併せ馬で先着している馬Jは本命に据えやすいです。
5. 人気馬の信頼度を確認する
人気馬でも調教指数が低ければ危険な人気馬になることがあります。
- 指数高＋人気馬: 信頼度高
- 指数低＋人気馬: 過信禁物
- 指数高＋人気薄: 穴馬候補
実例
| 馬名 | 人気 | 調教指数 | 評価 |
|---|---|---|---|
| 馬L | 1番人気 | 65 | 人気でも割引必要 |
| 馬M | 7番人気 | 88 | 人気薄で穴馬として狙い目 |
馬Mは穴馬として馬券妙味が大きいです。
6. 馬券戦略への応用
単勝・馬連狙い
- 調教指数90以上の馬を軸に
- 高指数馬同士で馬連の信頼度アップ
複勝・ワイドで安定狙い
- 85以上の馬で複勝率向上
- 人気薄の高指数馬で高配当狙い
三連複・三連単で高配当狙い
- 90以上の馬を1列目固定
- 80以上の穴馬をヒモに加えて妙味UP
7. 他の指数との併用で精度向上
| 併用指数 | 効果 |
|---|---|
| 走破タイム指数 | 高調教指数＋速いタイムで信頼度がさらに上昇 |
| クラス指数 | クラス慣れ＋好調教なら好走率アップ |
| 斤量補正指数 | 高指数＋軽斤量で好走確率向上 |
| 上がり3F指数 | 調教で末脚強化→レースでも鋭い末脚期待 |
まとめ
- 調教指数は馬の仕上がりや当日状態を数値で評価できる重要な指標です。
- 90以上の馬は本命級、85以上は相手候補として信頼度が高い。
- 低人気でも高指数なら穴馬として狙う価値あり。
- 併せ馬先着や上積みがあれば積極的に買い。
- 他の指数と併用すれば、的中率と回収率が大幅にアップする。
調教指数を活用すれば、仕上がり状態を正確に見極められ、より自信を持った馬券購入が可能になります。
